SIF Academyを卒業した皆さんに、プログラムの感想をお聞きしました。
今回は、フィジーでのプログラムに参加し、ゴミ問題の解決に向け活動を続けている大学2年生にインタビュー。
彼がSIFでどんな経験をし、どう成長したのか、その生の声をお届けします!
お話を伺ったのは、神戸市外国語大学外国語学部2年生の治田颯希さん。大学では、海外インターンシップを運営する学生団体に所属しています。大学入学以前から、途上国支援や、アフリカの赤十字に興味を持っていた颯希さん。大学の授業の中でゴミ山とそこで暮らす人々の関係に興味を持ち、2024年春にアイセックが運営するウガンダボランティアに参加し、2024年夏にはSIF Academyの11期生として参加してくれました。
ゴミ問題の解決に対して、熱い思いを持っているそうきさんに、彼が感じたSIF Academyの良さについてお聞きしました。
SIF Academy参加のきっかけ
ウガンダで感じた、やるせない思い
所属している学生団体の海外インターンシッププログラムを利用して、ウガンダに行きました。そこで、SIF Academyに参加したことがある学生に出会い、フィジーのゴミ山の話について聞きました。
その時からSIF Academyに興味を持ち、ウガンダから帰国後、すぐにSIF Academyの個別相談会に参加しました。個別相談会の中で、SIF Academyのプログラムには実働の期間があることを知りました。ウガンダではいろいろなところを見学して、情報を収集するだけで、実際に自分でプロジェクトの実働を行うことはありませんでした。そのことに、少しやるせなさを感じていたので、SIF Academyにぜひ参加したいと思いました。
ウガンダで見た、ゴミ山の現状
世界中にある多くのゴミ山には、ゴミからお金になるものを拾って、生計を立てている人がいます。ゴミ山はなくしたほうがいいはずなのに、それが人々の生活の大切な一部になってしまっているという矛盾が、僕がゴミ問題について考えずにはいられない理由です。所属する学生団体の海外インターンシッププログラムの中で、ウガンダのゴミ山の見学に行きました。そこでは、口を開けて話すことが危険なくらい、有害な空気が蔓延している場所で働いている人々を見ました。五感で感じるものがひどすぎて、絶句したのを覚えています。
SIF Academyでのフィジーでの挑戦
フィジーのラウトカ市内のレストランから発生する生ごみを2週間分回収し、再利用できる流れを作り出すことに成功しました。ラウトカ市では生ごみを回収し、その生ごみから堆肥を作り、販売することで生ごみを再利用する仕組みがあります。しかし、この仕組みは十分に広まっておらず、市内のレストランから発生する生ごみは、他のゴミと同じように捨てられ、再利用できていませんでした。そこで、レストランの方にお願いをして生ごみを分別してもらい、回収することで、レストランの生ごみも再利用できる仕組みを作り出しました。
ゴミ山をなくすということへのインパクトは小さいけれど、レストランは家庭に比べて、生ごみの排出量は圧倒的に多いので、少し大きなインパクトを残せたと思っています。また、ウガンダでもこの仕組みが応用できるかもしれないとわくわくしています。
SIF Academyを経て、変わった物事のとらえ方
SIF Academyでは自分の「やりたい」に真剣に向き合い、プロジェクトを実働しました。「するべきこと」や「できること」ではなく「したいこと」にフォーカスして考えることができるようになったことで、所属団体の中で後輩や同期から受ける相談に対して、その人の「したいこと」を引き出すようなコミュニケーションを取れるようになりました。そのおかげか、人から頼られることが多くなったように感じます。
SIF Academyの良さと意外な学び
事前研修・渡航中での内省や自己分析の深堀りをしたことがよかったです。「自分は何者なのか」「自分がしたいことは何なのか」を考える機会があったことが将来にもつながる、自分の軸を見つけるきっかけになりました。プロジェクトを遂行しているときは、自己内省して見つけた、自分がしたいこととプロジェクトの中身が繋がっているからこそ感じる、わくわくや責任がありました。
SIF Academyで得た挑戦と、未来への展望
もしSIF Academyに参加していなかったら、ひたすらゴミ問題の解決策を考えるだけで、自分で動き出すことができないでいたと思います。自分が考えたプロジェクトを実際に行動に移す経験をしたことで、社会課題を自分の手で解決したいし、口だけにはなりたくないと強く思うようになりました。以前から将来は社会課題解決に関わりたいと考えてきましたが、自分は現地で自ら行動することにこだわって進路を決めていきたいです。