実際にプログラムに参加した8期生の渡辺龍平(ワタナベ リョウヘイ)さんにお話を伺いました。
学生の参加者が多いアカデミーですが、龍平さんは外資系企業マネジメント層と、長いキャリアを持つ社会人です。社会人の目からアカデミー参加を振り返っていただきました。
キャリアを積んだ社会人の目にアカデミーはどのように映ったのでしょうか。また、社会人としてフィジーで学んだことについても伺いました。
渡辺龍平さん(47歳)外資系メーカー勤務
8期生(2024年2月渡航)
プログラムでは
- 「ペットボトルを自国に最低1本持ち帰ってください」というメッセージカード設置をホテルと交渉し、1件で実施が決定。
- 市街地100箇所のゴミ箱にペットボトルリサイクル促進シール貼付を実施。短い期間ながら一企業や街を巻き込むプロジェクトを起こしました。
SIFアカデミーでは何に取り組みましたか?
龍平:フィジーに来る観光客をターゲットにした「ペットボトル持ち帰りプロジェクト」に取り組みました。
なぜこのプロジェクトに取り組もうと考えたのですか?
龍平:渡航前にフィジーについて調べていると、深刻なゴミ問題を抱えていることがわかりました。
フィジー国内で継続して行える現実的かつインパクトのあるプロジェクトにしたいと考えました。
フィジーについてさらに調べてみると、観光客数がフィジー国民よりも多いという統計から、観光客や観光業で出るゴミの量はフィジー国民が排出するゴミの量と同等、またはそれ以上となっていることがわかりました。
そのデータから、
「1人1本でも良いからペットボトルを自国へ持ち帰れば、かなりゴミの数が減るのでは?」
と考えました。
「フィジー国内で継続して行える現実的かつインパクトのあるプロジェクトにしたい」という自身の考えと合致し、決心しました。
なるほど、フィジーの経済を支える主要産業である観光をヒントにプロジェクトを考案したのですね。
龍平:そうです。具体的な取り組みは、
- 「ペットボトルを1本持ち帰ってください」というメッセージカードを置かせてほしいとホテルに要望
- 市街地のゴミ箱にペットボトルリサイクル促進シールを貼る
この2つです。
その結果、
- ホテル1件が実施してくれることに!
- 市街地エリア100箇所のゴミ箱にシールを貼ることができた!
という、フィジー国内で継続して行える現実的かつインパクトが期待できるプロジェクトにできたと思います。
ゴミ箱のシールは今でも(2024年7月現在)きれいに残っていますよ!
一企業や街を巻き込むプロジェクトを5日間という少ない期間で取り組まれました。
ホテルマネージャーへプロジェクト内容を説明する姿
実際に貼付したペットボトルリサイクル促進シール
プログラム全体で学んだこと/得られたものを教えてください!
龍平:そうですね、やはり、やりたいことを自分で表明し、アクションを起こすことが重要だと改めて学べました。
実際、毎日の朝礼で、その日の自分の目標や挑戦したいことを表明していきました。フィジーという環境もあったかもしれませんが、表明したことが達成できていきました。
また、企業や観光客に対して直接自分のプロジェクトに対する思いをぶつけまくりました。
リゾート地であるフィジーにおいて、「宿泊客に負担を課し、ゴミを持ち帰らせることをホテル側が推奨する」という提案はなかなか受け入れてもらえず、自分の活動内容を提案時のそれから180度変えようかと本気で悩みました。
しかし、同行していた運営メンバーからのフィードバックと強力なサポートを受け、プロジェクトに対する思いをぶつけてみると、一軒のホテルから提案内容に対する合意を取り付けることに成功しました。
日本にいたときは決められたことを行うことがあたりまえになっていて、「新しいことへのチャレンジができない」と勝手に思っていました。
頭の中で考えをまとめて自分自身や他の人に対して表明することができれば、行動が起こせると感じます。
そして行動すればなにか実現できる、達成できることを改めて認識しました。
活動期間中に毎日行っていた活動報告会時に龍平さんは「プロジェクトに対するパッション」を表明し続けていましたよね!言語の異なる場所でも、パッションを表明することで伝わるのだなと気づかせてくれました。
3日目のプレゼンテーション時の様子
Koroipita(コロイピタ)村の役員に向けて、プロジェクト理由・内容をプレゼンテーション
コロイピタ村とは、定められた年収を下回っている貧困層の方々を受け入れている村
住居の提供や就労支援、教育活動、ゴミ分別の啓発など先進的に行っている。
もしこのプログラムに参加していなかったらどうなっていたと思いますか?
龍平:参加したことで「積極性」と「能動性」が大きく向上できたと思います。参加していなかったらもう少し消極的で、アクションも起こさない、実行しないようになってしまっていたなと思いますね。プログラムが研ぎ澄ましてくれたと思います。
アカデミー期間では積極的に挑戦し続けていましたね。そんな龍平さんは想像つかないですね笑
アカデミーの良いところを教えてください
本人のやりたいことを尊重し、介入しすぎない
龍平:活動期間中何度も感じたのは、あくまで考えたり実行するのはアカデミー生で、運営側が介入しすぎないという体制を一貫しているところですね。
本当に困ったらサポートの度合いを強めてくれて具体的な助言をしてくれます。
けれども、本人に考えさせてアクションさせて実現してもらうというところを徹底しているところは素晴らしいと思います。
私たち運営の本人のやりたいことを尊重し、介入しすぎないというサポート体制が良かったということですね。
妥協を許さない
龍平:あとは、「本気でそれやりたいの?」「できそうなことでプロジェクト内容を考えていない?」とアカデミー生一人ひとりを深く見てくれることが素晴らしいと思います。
つい弱気になって、自分が本当にやりたいことに向き合い切れず「この期間中で取り組めそうなことをプロジェクトにしよう」と妥協しそうになったことがあります。
そこを見抜きフィードバックや指摘をしてくれるため、成長のアシストをしてくれたと思います。
フィジーのリアルを体験させてくれる
龍平:想像していたよりも本当に現地のそのままのところに飛び込ませてくれるのだなと感じました。過度にセットアップしすぎないと言うんですかね笑。
運営も関わったことがない企業や人々に飛び込み、プロジェクトを行うという体験ができました。
既にコネクションがあるところばかりだと、得るものも少なくなっていたかなと思います。
ホストファミリーも自然体で接してくれて、フィジーのナチュラルな生活を体験することができました。
そこは嬉しかったですね!
あなたにとってAcademyとは!
そうですね…
「人生を再認識させてくれる場所」だと思います!
Academyを通じ行った内省を運営や同期たち、仲間たちとできるところが素晴らしいなと思います。
プログラム終了後も仲間とのつながりは継続し、いつでも戻れる場所ができると思います。
SIFAcademyでは、Facebookを通じて同期や過去の参加者とも交流することができます!
おわりに
SIF Academyの活動を通して、龍平さんは、
自分の目標を表明し行動に移すことの重要性を学び、積極性と能動性を高めることができたと実感していました。
将来的に龍平さんは、現在勤務している会社全体をも自分がリードして変革していきたいと考えているそうです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
SIF Academyに興味がある方は、ぜひLINEに登録して最新情報をお受け取りください。
海外に初めて行くときの注意点や、留学を含めた海外プログラムはいつまでに申し込みが必要なのか等、役に立つ情報も配信しています。
以下のQRコードまたはリンクから登録が可能です。